「教える」ってどういうこと?

作業療法

教えることはコミュニケーションのひとつ

コミュニケーションが上手な人は、次の1→2→3の順で会話の流れを作っています。

  1. 相手の話をよく聞いて、話の流れをつかむ
  2. 話の流れに沿って自分の話題を提供する
  3. 自分のことばかり話さず、相手にも話の順番を回す

コミュニケーションをとるのが上手な人は、教えるのも上手

 

教えるのが上手になるとコミュニケーション力が上がる

教え方が上手な人が実践してい事はコミュニケーションが上手な人と対応しています。

  1. 教える相手をよく観察して相手の状況をつかむ
  2. 相手の状況に沿って、ちょうど良い知識を提供できる
  3. 相手に実践の機会を与えて、結果をフィードバックする

教え方が上手になると、自然とコミュニケーションのとり方も上手になる

教えることを学ぶと、人間関係も良好になる

 

変えるのは相手の心ではなく「行動」

上手に教えるためには、相手の「心」を変えるのではなく「行動」を変えるのです。

その人が今までできなかった行動をできるように変えることが「教えた」ということになるのです。

教えるゴールは、行動になるように言い換える

 

「教える」ゴールは3つに分けられる

  • 身体の動作が中心の「運動スキル」
  • 複雑な思考の「認知スキル」
  • 行動や態度をとる「態度スキル」

運動・認知・態度スキルは、人生においてどれも必要なスキル

 

運動スキルの教え方

  • 誰でもできるやさしいステップから教える。
  • できるようになったら、少しずつハードルを上げる。
  • 相手をよく観察して、行動の直後に「できた」「できなかった」という情報だけをフィードバックする。
  • できなかったときは、叱るのではなく「どこが難しかった?」と聞く。
  • 練習のあとは、ごほうびを用意する。
  • ときどきは、サプライズをあげてやる気を持続させる。
  • 教えられる人が自立するまでは、教える人が責任を持つ。

 

認知スキルの教え方

記憶する
  • 詰めこみ暗記ではなく、間隔をおいて覚えさせる
  • 知ってる知識と関連づける覚え方を教える
  • 相手が視覚型か聴覚型かによって教え方を変える
問題解決
  • 「どうしてわからないんだ?」とは言わない
  • 解き方のパターンを覚えさせて活用する
話す&書く
  • コーネル式ノートのとりかたをマスターさせる
  • 文章を書くときは、小さなステップに分類させる
  • 文章の「型」を教える
  • スピーチはメモの作成と練習が大事
※コーネル式ノートとは?

1950年代にアメリカの名門コーネル大学の教授によって開発されたノートシステム

3つのエリアに書くだけで、後から見返しやすいノートの作成する事ができる

 

態度スキルの教え方
  • 態度スキルとは、自分の気持ちをコントロールできるようになること
  • 意志力を無駄に使わない。
  • やるべきことは習慣化する
  • 「計画とペース配分」「実行と記録」「ふりかえりとまとめ」で習慣化できる
  • ネガティブ感情は、自分の期待を裏切ることが起きているときにわき出る
  • その感情は、何を教えてくれているのかを考える
  • 教える側は教える相手に、自分が期待していることを言葉にする
  • 対話によって相手に気づかせ、ストーリーをつくる
  • 相手のストーリーは、質問で引き出す
  • 相手の強みをたくさん言葉にする
  • 「ゴール設定」→「現実チェック」→「ゴールに近づくための選択肢を出すなど行動や方法の決定」→「意思確認」の順序で、相手に決心させる

 

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