「昨日まで元気だったのに…」
私は約20年間、作業療法士として急性期病院、回復期病院、施設、在宅など、さまざまな現場でリハビリに携わってきました。
急性期病院では、ある日突然脳卒中や心筋梗塞などを発症し、それまで当たり前に送っていた生活が一変してしまう方を数多く見てきました。
「昨日までは普通に仕事をしていた。」
「子どもと旅行の計画を立てていた。」
「定年後の生活を楽しみにしていた。」
しかし、病気はその日常を一瞬で変えてしまうことがあります。
本人だけではありません。家族の生活も大きく変わります。
仕事を辞めて介護を担う家族、生活環境を見直す家庭、将来への不安を抱える配偶者…。病気は本人だけの問題ではなく、家族全体に影響を及ぼします。
だからこそ私は、「病気になってから」ではなく、「病気になる前」の健康づくりが何より大切だと考えています。
生活習慣病は40代から増え始める
「まだ40代だから大丈夫」と思っている方も多いかもしれません。
しかし、厚生労働省や国立循環器病研究センターによると、高血圧、糖尿病、脂質異常症などの生活習慣病は40代から増え始め、脳卒中や心疾患のリスクも年齢とともに高まります。
特に60代以降では、加齢による血管や筋肉、免疫機能の変化も加わり、病気を発症する割合が大きく上昇します。
また、日本人の死因の上位には、がん、心疾患、脳血管疾患が並びます。これらの多くは、生活習慣との関連が深いことが知られています。
つまり、40代・50代は「まだ早い」のではなく、「今から備えるべき時期」と言えるでしょう。
年齢とともに体は変化する
年齢を重ねると、次のような変化が起こります。
- 筋肉量が減少しやすくなる
- 基礎代謝が低下する
- 血管が硬くなりやすい
- 免疫機能が徐々に低下する
- 回復力が若い頃より落ちる
これらは自然な変化ですが、適度な運動、バランスのよい食事、十分な睡眠、禁煙、節酒などの生活習慣によって、進行を緩やかにできる可能性があります。
急性期病院で感じた「もっと早く知っていれば」
リハビリの現場では、患者さんやご家族からこんな言葉を耳にすることがありました。
「健康診断で血圧が高いと言われていたけれど、そのままにしていた。」
「忙しくて運動する時間がなかった。」
「いつか生活を改善しようと思っていた。」
もちろん、病気は生活習慣だけで決まるものではありません。遺伝や年齢、体質などさまざまな要因が関わります。
それでも、生活習慣病の管理や定期的な受診によって、リスクを下げられる可能性があることは、多くの研究で示されています。
40代から意識したい5つのこと
① 健康診断を「受ける」だけで終わらせない
結果を確認し、必要であれば医療機関を受診しましょう。
② 毎日歩く習慣をつくる
特別な運動ではなく、毎日体を動かすことを継続することが大切です。
③ 良質なたんぱく質を摂る
筋肉量の維持は、将来の転倒予防や介護予防にもつながります。
④ 睡眠を軽視しない
睡眠不足は高血圧や糖尿病などのリスクとも関連すると報告されています。
⑤ 人とのつながりを大切にする
社会参加や交流は、心身の健康維持に良い影響を与えることが知られています。
親世代との関わりも40代・50代の大切な役割
40代・50代になると、自分自身だけでなく、親の健康について考える機会も増えます。
「最近歩く速度が遅くなった。」
「物忘れが増えた。」
「外出が減った。」
こうした変化は、加齢によるものだけでなく、フレイルや認知機能の低下のサインである可能性もあります。
普段から会話をしたり、一緒に食事や散歩をしたり、健康診断の受診を勧めたりすることは、親の健康を守るきっかけになります。
また、介護や終末期医療について元気なうちから話し合っておくことも、将来の安心につながります。
健康寿命は「今」の積み重ねで決まる
私は20年間、多くの患者さんとご家族に関わってきました。
その経験から強く感じるのは、「もっと早く健康について考えていれば」と話される方が少なくないことです。
だからこそ、40代・50代は人生の折り返しではなく、「健康寿命を延ばす準備を始める時期」だと考えています。
未来の自分と、大切な家族のために、今日できる小さな一歩を始めてみませんか。
私自身も40代
私自身も40代になり、健康について「いつか考えること」ではなく、「今向き合うべきこと」だと感じるようになりました。
これまで作業療法士として多くの方の人生に関わらせていただきましたが、その経験を自分自身の生活にも活かしていきたいと思っています。
今後このブログでは、
・毎日の運動習慣
・体重や体脂肪の変化
・食生活の見直し
・睡眠の改善
・健康診断結果の振り返り
・親の健康や終活との向き合い方
などを実際に記録しながら発信していく予定です。
健康寿命は特別なことではなく、日々の積み重ねです。
このブログが、皆さんと一緒に健康寿命を考える場になれば嬉しく思います。
参考資料
- 厚生労働省「令和5年 国民健康・栄養調査」
- 厚生労働省「令和5年 人口動態統計」
- 厚生労働省「健康日本21(第三次)」
- 国立循環器病研究センター「脳卒中・循環器病に関する情報」
