禁酒、筋トレ開始で感じた身体の変化 ~作業療法士20年の私が論文と実体験から考える健康寿命~

健康寿命

「最近、体が軽い。」

禁酒を始めて2日目、最初に感じた変化でした。

私は約20年間、作業療法士として急性期・回復期・維持期・緩和期、そして在宅リハビリまで、多くの方の生活を支援してきました。

これまで「健康寿命を延ばすこと」の大切さを患者さんへ伝えてきましたが、改めて自分自身の健康と向き合うため、禁酒と筋力トレーニングを始めました。

現在は、

  • 禁酒継続
  • 週3回、20分程度の筋力トレーニング

を続けています。

今回は、私自身が感じた変化と、医学論文で示されているエビデンスを紹介したいと思います。

禁酒2日目で感じた「身体の軽さ」

普段からランニングをしていますが、禁酒を始めて2日目には

「今日は足が軽い」

と感じました。

気のせいではなく、いつもよりスムーズに走ることができました。

もちろん個人差はありますが、この変化は睡眠の質や脱水の改善、炎症反応の低下などが関係している可能性があります。

近年では、短期間でも禁酒によって

  • 睡眠の質の改善
  • 血圧の改善
  • 肝機能の改善
  • 気分や集中力の改善

が認められることが報告されています。

筋トレは「始める前」が一番つらい

正直に言えば、筋トレは好きではありません。

始める前は

「今日はやりたくないな」

と思う日もあります。

しかし、20分だけと決めて始めると、不思議なことに終わった後は

「今日もできた」

という達成感があります。

この小さな成功体験が、

「また次もやろう」

という気持ちにつながっています。

健康習慣は、意志の強さではなく、「続けられる仕組み」が重要なのだと改めて感じています。

筋力トレーニングが健康寿命を延ばす理由

高齢者を対象とした数多くのメタアナリシスでは、筋力トレーニングや多面的運動は

  • 筋力向上
  • バランス能力向上
  • 転倒予防
  • 歩行能力改善
  • 日常生活動作(ADL)の維持

に効果があることが示されています。

つまり筋トレは、「筋肉をつけるため」だけではありません。

「自分らしく生活する期間=健康寿命」を延ばすための投資なのです。

運動は飲酒習慣の改善にも役立つ

興味深いことに、運動は身体だけではなく飲酒習慣にも良い影響を与える可能性があります。

アルコール依存症患者を対象としたシステマティックレビューでは、

  • 身体機能の向上
  • 抑うつ症状の改善
  • 心肺機能の改善

が確認されています。さらに、運動を取り入れることで飲酒量の減少につながる可能性も示されています。

私自身も、筋トレを始めてから

「今日は飲みたい」

という気持ちよりも

「せっかく運動したから今日は飲まないでおこう」

と思える日が増えました。

健康的な行動は、健康的な行動を呼び込むのかもしれません。

作業療法士として思うこと

リハビリの現場では、

「もっと早く運動しておけばよかった」

という声を何度も聞いてきました。

しかし、健康づくりは何歳からでも始められます。

20分の筋トレでもいい。

今日は飲まないと決めるだけでもいい。

小さな積み重ねが半年後、1年後、10年後の身体を作ります。

私自身も患者さんに伝えるだけではなく、一人の実践者として健康寿命を延ばす生活を続けていきたいと思います。

今日から始める健康寿命習慣

健康寿命を延ばすために、私が続けている習慣はとてもシンプルです。

✅ 禁酒(または休肝日を増やす)

✅ 週3回・20分の筋力トレーニング

✅ ランニングやウォーキングなどの有酸素運動

難しいことではありません。

「続けられること」を選ぶことが、一番の健康法なのだと思います。

参考文献

  1. Exercise interventions for older adults: A systematic review of meta-analyses. Journal of Sport and Health Science. 2021.(高齢者における筋力・バランス・転倒予防効果)
  2. Buendía-Romero A, et al. Residual Effects of Physical Exercise After Periods of Training Cessation. Scandinavian Journal of Medicine & Science in Sports. 2025.(運動習慣は中断後も身体機能維持に寄与)
  3. Wang X, et al. Effectiveness of exercise intervention in improving physical and mental status of patients with alcohol use disorders: A systematic review and meta-analysis. PLOS ONE. 2024.(運動はアルコール依存症患者の身体・精神状態改善に有効)
  4. Thompson TP, et al. Exercise as treatment for alcohol use disorders: systematic review and meta-analysis. BMJ Open Sport & Exercise Medicine. 2017.(運動は抑うつ改善・身体機能改善に寄与)
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